神棚をおまつりする位置
神棚を設置する際、設置位置についてはさまざまな条件があり重要視されてきました。
それは、神棚が神様をおまつりする神聖な場所であり、その神様に失礼があってはならないということからと考えられます。
では、実際に神棚を設置する場合どのような場所が望ましいのでしょう。
神棚の位置条件
神棚というのは本来神様のお住まいであり神聖な場所であるとともに、家庭生活の中心であると位置付けられてきました。
そのため、神棚を設置する位置として望ましいとされる場所には決められた条件があります。
明るい位置であること、清潔な場所であること、南か東の方角に向け北か西側に神棚の背を向けるように設置すること、大人が見上げるくらいの高い位置であることなどです。
神棚が粗末にならないように、神様に対して家族が親しみを持って毎日お供えをしたりお参りしたりできるような環境に神棚をおまつりするのが理想的であるようです。
神棚と仏壇との位置関係
神棚と仏壇とをおまつりしている家庭は多いと思われます。
ただ、この二つを同じ部屋におまつりするためには、どの位置にそれぞれ設置するのがよいのかについて悩むという声が多いようです。
別々の部屋におまつりしたらよいのではと考えるかもしれませんが、神棚を家の中の最も良い部屋に設置するのがよいといわれているのと同じく、仏壇を置く場所も家の中で最もよいとされる部屋に置くことが多いため、同じ部屋に神棚と仏壇とをおまつりすることは問題ありません。
ただし配置については多少配慮が必要で、神棚と仏壇とが向い合せにならないようしなければなりません。
向い合せに置くのは「凶」であるといわれているからです。
神棚を置く方向は南向きか東向きで、仏壇は南向きと東向きの他に西向きに置くのもよいといわれているそうです。
二つを並べて置く場合には神棚を中心に近い位置にして、仏壇を少し脇に寄せた位置に置くとよいようです。
神棚と仏壇の関係は、神棚の方が「上」とされるので神棚の位置が優先されます。
条件のよい位置がない場合
どの家においても神棚をおまつりするのに好条件の位置があるとは限りません。
新しく家を建てる場合でも設計の段階で神棚の位置を決めておくことができていればよいですが、入居の際に神棚を設けることを決めたなどという場合には、建築様式によっては適した場所が見当たらないということもあります。
マンションなどでも基本的に間取りが決まっているので、同じことが言えます。
このような場合、条件に合った位置にこだわる必要はなく、その家の中でもっともよいと思われる位置に粗末にならないよう丁寧におまつりすればよいでしょう。
神棚をおまつりするのによいとされる条件は、まずは日々の暮らしを神様に感謝するという心が根底になければ何の意味をも持たないといえるのではないでしょうか。