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家相と間取り

家相と間取りの画像

日本には昔から家を建てるのに家相をもとにして間取りを決めるという風習があります。
それは、家相が住む人の健康を考え住む人が幸せになれる間取りであると考えられてきたからです。
では、家相とは具体的にどのようなものなのでしょう。

家相とは

家相というのは先人たちによって、より快適な生活を送るために考えられた家の間取りを吉凶で表したものです。
元々は人相などと同じように、古代中国に起こったもので、方角と間取りの関係、敷地の形や方角、家の形などから吉凶を判断するものです。
例を挙げるとするなら、たとえば、門の前に大きな木があるのは災いを招くからよくないだとか、中庭に樹木を植えたり、水たまりを設けたりするのは大凶であるだとか、古井戸をむやみに埋めると耳目に祟(たた)るなどというものです。
日本における家相学では、特に「鬼門(きもん)」を凶の方角として重要視されてきました。
陰陽道(おんみょうどう)では鬼が出入りする危険な方角であると考えられ、何事においても忌み嫌われています。
今日でも鬼門にあたる方角には、トイレや出入口を設けることを避ける風習が残っています。
また、鬼門の反対の方向は「裏鬼門」といわれ、台所や浴室などの水回りを設けることを避けます。

家相の起源

かつて文明の利器がなく、自然の力に頼るしかできなかった時代には、その自然の力を最大限に利用するために家相に基づいて家の間取りを考えてきました。
家相には夏は涼しく冬は暖かく過ごすためにはどの位置がよいかや、日差しを取り入れたり避けたりするためにはどうしたらよいかなどの先人の知恵が集約されているといえます。
ですから、日本人が快適な生活を送る上で家相に倣って間取りを決めることは理に適なっていたのでしょう。
電気やガス、冷暖房などがある現代においては当時の家相をそのまま引き継ぐには無理があるかもしれませんが、そこは現代家相としてきちんと現代にあったものに改正されているようです。
また、現在は「鬼門」のいわれなど迷信めいて感じるようなことも、科学的根拠に基づいたものであることが研究結果としてでているようです。

家相と間取りの関係

では、実際に家相学上よいとされる間取りとはどのようなものなのでしょうか。
まず玄関についてですが、道路からよく見える位置に作るのがよいとされています。
お風呂は東南の向きにあると疲れが取れやすいそうです。
キッチンは東南の向きにあると料理に力が入り家族円満につながります。
洗面所は方位を重視するよりも、明るく清潔を保つことを心がけると運気が上昇するといわれています。
トイレは北東の鬼門を避けるようにし、冬場は暖房を置くなどして暖かくするとよいそうです。
リビングは東南の向きにあるのが一番で、温度や湿度に配慮します。
ダイニングは東・東南・南が最適で、明るく風通しの良い場所を選ぶとよいといわれています。
寝室は南西や西の方角をできるだけ避けるようにし、風通しがよい場所を優先しましょう。